こんばんわ、SOS団です。
今回は、最近勧誘が活発なマンション投資について。
会社に電話かけてくるの、マジ止めて
***
竜王を倒すために、日々戦っているSOS団にも年末調整の時期がおとずれました。
この1年間に得た収入に対して、アレフガルドの所得税・住民税が確定する時期です。
命がけで戦って得たお金が税金で取られてしまうので、SOS団は腹立たしくて仕方ありません。
そんな中、宿屋の主人がマンション投資を持ちかけてきました。
「マンション投資してみませんか?所得税の還付も受けられますし、この低金利の中、なんと利回りも5%ですよ。それに、将来の年金代わりとしても活用できます。」
さて、SOS団はこの提案に対して、どう判断したら良いでしょうか?
***
こういう判断に迫られた時に役に立つのは「ロトの剣」ではなく、エクセルですね。
ここでは、
内藤氏の条件
で超簡易版キャッシュフロー表を書いてみることにします。
条件
- 物件価格 1,500万円
- 家賃収入 75万円(表面利回り5%)
- 初期コスト 83万円
- ランニングコスト 20万円
- 10年後の売却価格 1,050万円(減価償却率は3.5%)
- 時間価値の割引率 1%
- 所得税の還付 20万円
(所得税の還付は不動産取得時のみ受けられるものと仮定する)
- マンションは一括購入するものとし、ローンは組みません。
検証結果
| 経過年数 |
不動産
取得時(0)
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
| 時価
|
1500 |
1447 |
1397 |
1348 |
1301 |
1255 |
1211 |
1169 |
1128 |
1088 |
1050 |
| 不動産の取得
および売却費
|
-1500 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1050 |
| 家賃収入
|
0 |
75 |
75 |
75 |
75 |
75 |
75 |
75 |
75 |
75 |
75 |
| 初期コスト |
-83 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
| ランニングコスト |
0 |
-20 |
-20 |
-20 |
-20 |
-20 |
-20 |
-20 |
-20 |
-20 |
-20 |
| 所得税の還付 |
20 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
| 収支 |
-1563 |
55 |
55 |
55 |
55 |
55 |
55 |
55 |
55 |
55 |
1105 |
| 上記を割引いた額 |
-1563 |
54.46 |
53.92 |
53.38 |
52.85 |
52.33 |
51.81 |
51.30 |
50.79 |
50.29 |
1000 |
| 正味現在価値 |
-91.53
|
うほほーい、なんとNPV<0になってしまいました。
割引率を0にすればNPV>0になりますが、われわれ賢明な投資家は、お金の価値は時間とともに減少するということを念頭に置かなければなりません。宿屋の主人の言葉自体にウソ偽りはありませんが、この条件では国債に投資したほうがマシということになりますね。
SOS団は、すごい掘り出し物件でもない限り、マンション投資の使い道は相続税対策くらいしかないのでは?と思っています。相続税の対象になるのは全体の約5%程度なので、20人に1人ぐらいが活用できるくらいではないでしょうか?
みなさんはマンション投資、如何お考えですか?
***
関連リンク
貴方の隣のブラックホール
サッカーくじ「BIG」1等当せん無し…繰越金15億円に
(読売新聞 2007/5/13より)
日本スポーツ振興センターは13日、第277回スポーツ振興くじ(サッカーくじ)の結果を発表した。14試合の結果を当てる「BIG」の全試合的中の1等当せんはなく、史上最高当せん金6億円は次回以降に持ち越しとなった。
1等当せんは12回連続でなく、次回繰越金は14億9379万7800円。
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当たり前のことですが、運営者がテラ銭を取得する賭け事の期待リターンはマイナスです。今回、6億が当たるかもしれないということで、サッカーくじの購入に殺到したようですが、頭の悪い行動としか思えません。
何故にギャンブルが儲からないかを以下に示します。

見ていただければわかるとおり、公営の賭博は鬼のような控除率です(藁
谷岡氏が著書「ギャンブルフィーヴァー」の中で
「カジノのテーブルゲームは1回に1000円ずつ2時間程度(約40回)賭け続けると、平均して2104円負ける結果となるが、2時間の映画を観て2000円払うよりもルーレットを楽しみたい人がいるならば、それで良いのではないか。宝くじは論外として、日本の公営ギャンブルの25%という控除率は完全に搾取のレヴェルであって、国民から健全な娯楽の機会を奪い取っている」
と述べていますが、正にそのとおりですね。
まあ、合理的な投資家を自負する人は、6億というエサに釣られず、期待リターンがプラスの金融商品しか購入しないと思いますが。

谷岡 一郎
ギャンブルフィーヴァー―依存症と合法化論争
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関連リンク
夢のお値段・年末編
ワンルームマンション投資の考察
最近、昼夜問わず頻繁にワンルームマンション投資に関する電話がかかってきます。一般に、金融商品は宣伝すればするほどコストがかかるので、勧誘による金融商品は投資家にとって不利であることが多いです。
というわけで、この手の電話勧誘によるワンルームマンション投資には触手が動かないのですが、それだけでは味気ないので、頭を整理する意味で少々考察してみようと思います。
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まず、今回の電話勧誘による必殺フレーズは以下のようなものでした。
- インカムゲインの利回りは5%である。
- 所得税・住民税が20万戻ってくる。
- 東京の一等地(品川)なので空きが生じず、2500万の物件で月約10万の収入が見込めるので投資に最適。
大まかに言って、大体こんなところです。
***
まず1)から。
「新築ワンルームマンション価格2,500万(税込)に対して年間家賃収入が125万円です。だから利回り5%が望めます」と不動産業者は言いましたが、これは経費を全く無視しています。このほかに、管理費、修繕積立金、賃貸管理委託費、固定資産税・都市計画税等のコストがかかり、実質3〜3.5%くらいの利回りになるようです。
多くの場合、投資マンションは借入金を利用して購入することになりますので、3%台の金利でローンを返済することになり、インカムゲインの利回りと相殺してしまう計算になります。
続いて2)。
節税効果
のことですが、当初の2、3年間は購入時の各種の経費や建物や附帯設備の減価償却費を経費に算入できるため、税務上の不動産所得が赤字になるのがふつうで、その赤字分を給与所得と損益通算して合計所得を減らすことを意味しているようです。この『当初2、3年間』というところがクセモノで、4年目以降は不動産所得がプラスに転向しますので、節税目的ならば新たに2個目、3個目の投資用マンションを取得する必要が出てきます。
最後に3)。
空きリスクが無いことを強調しているようですが、投資に最適かどうかは通常DCF法で判断することだと思います。単純に、ワンルームマンションを借入金なしで一括購入し、10年間家賃収入が不変で、10年後のマンション価格が減価償却によって
7割
になったと仮定します。この仮定の下、リスクフリーである国債利回り1.5%で割り引いたとすると、
PV = 2660万円、期待利回りは0.6%(複利)となります。
これでは10年国債の利回りよりも低い水準になってしまい、魅力が無い投資になってしまいます。
不動産は簡単に売却して換金できなかったり、景気動向や経年劣化などで家賃収入や価格が変動することなども考慮しなければなりませんので、不動産リスクプレミアムを加味する必要があります。例えば、10年国債の利回りを1.5%、不動産のリスクプレミアムを3.5%とすると、期待利回りは1.5+3.5=5.0%になります。
売却価格が新築時の7割のモデルケースでこの期待利回りを確保するためには、更なる高い家賃設定が必要で、購入時の実質利回りが8%、単純な表面利回りに換算すると10%以上なければなりません。
***
以上のことから、SOS団は今回の電話による不動産投資案件は不利であると結論付けます。
SOS団は金持ち父さんではないので正確な不動産価値は図りかねますが、B/Sを大きく変化させてまで投資を行おうとは思いませんので、少なくとも性格的に合わないということは言えそうです。
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関連リンク
貴方の隣のブラックホール・ワンルームマンションの罠
本当に有利か?ワンルームマンション投資
マンションか?戸建てか?〜資産価値の経年変化
新型定期預金の商品説明徹底、金融庁が監督強化へ
(2007/02/18 読売新聞より)
金融庁は、デリバティブ(金融派生商品)を組み込んだ新型定期預金の商品説明を金融機関に徹底させるため、総合的な監督指針を改正する。
新生銀行や一部の地方銀行などが取り扱い、販売を伸ばしているこの預金は、銀行が満期を決めるのが特徴で、為替や金利の動向で利回りを変え、年利1%超の高めの金利をうたっている。しかし、預金者が途中解約すると高い手数料がかかるため、解約手数料の支払いで元本割れするケースがある。改正指針では、商品勧誘時に
- 解約手数料を含む精算金の試算額
- 銀行側の権利行使によって元本割れなど預金者が不利になる可能性があること
を原則として書面で顧客に説明することを求める。顧客に誤解させる恐れのある表示をしたり、虚偽説明をすれば行政処分の対象とする。
***
ファイナンシャルリテラシーに乏しい人は、何も考えることなく感覚だけでお金を運用しようとします。ですから、“定期預金”という名だけで元本保障と勘違いする上記のような問題が起こり得るのです。大切なことは、お金がどのように運用されているのかという根本的なことを理解することです。面倒だからプロに任せるという方は、残念ながらいつまで経ってもお金を摂取される側のままです。そして、文句を言うのが関の山。。。
変えるべきは相手ではなく、自分だということを理解することが大切だと思います。
尚、お金に対する知恵をつけたいと思う方は下記の本をオススメします。カモにならないためには必読です。

吉本 佳生
金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか
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関連リンク
貴方の隣のブラックホール デリバティブ入門編
貴方の隣のブラックホール デリバティブ 賭博開帳編
今回は常陽銀行内で見かけたパンフレッドから、住友生命の変額年金保険について考えてみたいと思います。常陽銀行を槍玉に挙げようという気はさらさらありません。念のため。
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たのしみVAプラス(元本保証バランスプラン)
たのしみVAプラスは国内株式30%、外国株式5%、国内債券65%、外国債券10%、国内短期資産5%で運用される金融商品です。
一時払保険料と同額の最低保障が売りで、「元本保証」を謳いお客を集めているようです。このような商品の見方は、まず手数料に着目します(というより他に見るべきところはありません)。本商品の場合、
- 保険契約関係費⇒1.6-1,825%(運用実績によって高くなります)
- 資産関係運用費⇒0.2%
- 年金管理費⇒1.0%
となっています。
解約返戻金は、1年未満で解約した場合6.00%控除、1年以上2年未満で5.25%控除・・・8年以上でペナルティなし、というように、短期間で解約しようとするとものすごい手数料を取られます。つまり本商品は信託報酬が約2%の投資信託で、最低8年間は売ることが出来ない金融商品と見なすことが出来ます。
ちなみに、この年金保険とほぼ同じリスク・期待リターンの商品を自分で作ろうとすると、以下のようなものが考えられます。(下に挙げた投資信託はあくまでも例です。)
上記の金融商品を組み合わせると、年間運用コストは0.258%+生命保険料になり、たのしみVAプラスの1/8程度になります。しかも流動性にも長けていますので、8年間もお金を動かせないという事態も避けられます。
このように「年金」というイメージだけで購入すると痛い目にあうのが「変額年金保険」です。「変額年金保険」の購入を考えている方には、再考してもらいたいと思います。