こんばんわ、SOS団です。
今回も懲りずに投資タイミングについて。
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昨日の
MONEYzine
の記事を読んでいて、おやっ?と思う部分がありましたので、興味本位で検証してみることにしました。
MONEYzineで述べていた「株式市場では12月に上昇後、1月に下落という値動きをすることが非常に多い」というのは、おそらく1月効果のことであり、以下のデータが示すとおり、統計学的には有意差がついています。1月効果は世界各国で共通する現象で、この記述自体に異論はありません。
SOS団が疑問に思ったのは、 「賢い人は冬のボーナスで投資せず」の部分です。
記事の流れでは、「株式市場は12月に上昇後、1月に下落という値動きをすることが多い」。だから 「賢い人は冬のボーナスで投資しない」ということですが、果たしてこの論法は成り立つのでしょうか?
感覚的には記事の内容は合っている気がします。
では、実際にデータを用いて以下に検証してみます(生データは
こちら
)。
条件
- 購入対象はTOPIX(東証:998405)とします。
- 計算が面倒なので分配金は考慮しません。分配金の分だけ信託報酬で削られてるものと考えてください
- 期間は1997年10月から2007年11月までの10年間で行い、購入日は15日(15日が休日ならば翌営業日)とします。
- 購入価格は15日の終値を用います。
- 検証は以下の3つの方法で行い、年間投資額は600,000円とします。
- 毎月購入するドルコスト平均法
- 1月と12月は購入しないドルコスト平均法
- 1月と12月に多めに購入するドルコスト平均法
検証結果
- TOPIXを月々50,000円ずつ購入した場合
投入金額:6,100,000円
純資産残高:7,474,565円
含み益:1,374,565円
投下資本利益率(10年):22.53%
- TOPIXを月々60,000円ずつ購入した場合(ただし12月と1月は購入しない)
投入金額:6,120,000円
純資産残高:7,457,618円
含み益:1,337,618円
投下資本利益率(10年):21.86%
- TOPIXを月々40,000円ずつ購入した場合(12月と1月は100,000円購入)
投入金額:6,080,000円
純資産残高:7,491,511円
含み益:1,411,511円
投下資本利益率(10年):23.22%
どの購入方法も似たり寄ったりのパフォーマンスですが、上記の検証では「賢い人は冬のボーナスで投資しない」という結論には結びつかないと思います。むしろ、12月・1月は積極的に購入すべしとデータは物語っています。
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SOS団の結論:
短期でしか物事を考えられない投資家にとっては、下がった時が売り時ですので、投資すべきでない月は12月・1月に限らないのではないでしょうか?
長期投資家にとっては、「冬のボーナスで投資しない」ことは機会コストの損失につながり、投資パフォーマンスを低下させる要因となりますので、
MONEYzine
の記事を鵜呑みにしないで淡々と投資すべきだと思います。
それにしても感覚って、思っているほど当てにならないですね。
では。
こんばんわ、SOS団です。
今回は、投資タイミングについて。
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賢い人は冬のボーナスで投資せず
(MONEYzine 2007/12/5より抜粋)
日本人のボーナス時期は夏・冬ともにほぼ同じで、「株でも買って儲けてやろう」なんてことを、多くのサラリーマンたちが考えている。過去のデータを見ても、12月にボーナス資金をはじめ、巨額の資金が株式市場に流れ込んでいることが市場の動きから分析することができる。
ところが翌月、新年を迎えてからの相場の流れはどうだろうか。
2006年1月は、ライブドアショックが炸裂し、日経平均は一気に1万5000円台まで急降下。多くの投資家が奈落の底に突き落とされた。これを契機に、それまで堅調に伸びていた新興市場は急に冷え込み、2007年12月になった今でも低迷から脱することはできていない。
また今年の1月も、1万7300円台からスタートしたのが、あれよあれよと下落を続けて、1月12日には1万6700円台まで落ち込んでしまっている。1週間で600円の下落はかなり厳しい。年末に高値掴みをした投資家には冷や汗ものだ。
このように、株式市場では
12月に上昇後、1月に下落という値動きをすることが非常に多い。
ここでは一昨年までを例に挙げているが、さらに過去に遡っても、似たような値動きは何度も見られる。ライブドアによる下げは例外かもしれないが、これも何か見えざる大きな力が動いたのかもしれない。
このような値動き、原因を探ってみると、そこには投機筋や外国人投資家といった“プロ”の存在が浮き上がってくる。
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プロからすれば、ボーナスを抱えて市場にやってきたサラリーマン投資家たちは、まさに
ネギをしょったカモ
なのだ。
年末年始は彼らに株価を吊り上げてもらうだけ吊り上げてもらい、しっかりと含み益を確保しておく。
そして新年。サラリーマン投資家たちは正月気分で緩みっぱなし。仕事が始まっても新年会や仕事始めで忙しく、株まで気が回らないといった状況だ。プロたちはこのタイミングを狙って売り攻勢を仕掛ける。急な下げに焦ったサラリーマン投資家はこぞって株を投げ売る。プロはこの流れに乗りさらに空売りを仕掛けるこの繰り返しだ。その結果、市場は急落の嵐に飲み込まれてしまうのだ。
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この記事の言わんとすることは、アノマリーの一つである
1月効果
のことですね。人間は合理的に行動できないので、このような不合理なことが多々起こります。そして、この種のアノマリーはなかなか解消されません。投資家はどんどん入れ替わりますし、それに人間って忘れっぽいですからね(藁
インデックス投資家の皆さんは、おそらく感情を排してドルコストで投入すると思いますので、こんな罠に引っかからないと思いますが、くれぐれも年末年始に酔っ払って投資することだけは控えましょうね。人と異なる行動に出ることが、自分を守る唯一の方法だと思いますから。
- セイラー教授の行動経済学入門/リチャード・セイラー
東証1部の売買代金、06年度600兆円超す
(NIKKEI NET 2007/3/30より)
2006年度の東京株式市場では、東証1部の売買代金が前年度比100兆円(19.8%)増の609兆円となり、過去最高を更新した。06年後半から外国人投資家を中心に売買代金が急増。今年2月の世界同時株安で、2月の月間売買代金が過去最高となるなど大商いが続いたことも、年度の売買代金を押し上げたとみられる。一方、株数ベースでみると、売買高は05年度に比べ455億株(9.1%)減少し、4559億株にとどまった。
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売買高のニュースを見ていつも思うのが、「市場は本当に概ね効率的なのか?」「本当に年々効率的になっているのか?」ということです。まず効率的な市場は以下の仮説を前提としています。
- 各投資家は、各株式の本来的な「実体価値」だけを基準として投資決定をする。
- 各投資家は、他の投資家も同様に「実体価値」にのみ基づいて投資決定をし、その結果として市場価格が決定されると考えている。
合理的な世界では、価格は予期せぬニュースが届いたときだけ変化するはずです。
ところが現実における株式の売買高は、標準ファイナンスが想定する量を十分上回っていることが知られています。
そもそも、取引する人々がお互いに合理的であることを知っている市場では、合理的なトレーダーは、他の合理的なトレーダーと取引するのを望まないので、頻繁な取引は成立しないはずです。合理的なトレーダーが売りに回っているときに、買い方に回る合理的なトレーダーはいませんからね。
また、理論が想定する以上に売買高が多いという事実は、市場の変動性が異常に高いという事実とリンクします。市場にノイズトレーダーが存在する場合や投資家が情報に対して過剰反応する場合に、市場の変動性が高まることは周知の事実ですが、売買高が莫大であるという事実を鑑みますと、それほど市場は効率的ではなく、投資家(個人・機関問わず)の多くは心理的なバイアスから逃れられないという表れなのかもしれません。
最近「バフェットからの手紙」を読んで、効率的市場仮説に強い疑問を抱くようになりました。
CAPMはそれほど万能ではなく
、財務諸表が読めない無能な投資家(=サル)が取り得る最もマシな投資方法だということですね。改めて肝に銘じておきたいと思います。
- ローレンス・A・カニンガム、増沢浩一
- [オーディオブックCD] バフェットからの手紙
ポイント商法ルール化へ
(読売新聞 2007/1/7より)
経済産業省は6日、量販店や航空会社などさまざまな企業が顧客に発行している「ポイントサービス」に関するルール作りを進める方針を明らかにした。商品やサービスと交換できる各種ポイントは急速に普及している。「お金」のような価値を持っていることから、経産省は一定のルールが必要と判断した。
日本の企業が発行するポイントの現状について、経産省が民間調査機関に委託して調べたところ、年間約4500億円分のポイントが発行されていると推計された。経産省は実際には、推計の2倍を超える1兆円規模のポイントが発行されていると見ている。
ところがポイントを発行する企業が倒産した場合などは、ポイントを持つ消費者を保護する法律はなく、権利を失ってしまう。研究会は、発行額が巨額になった現状で、消費者保護の対策が必要かどうか検討する。
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面白そうな記事を発見しましたので、今回はポイント商法について“行動ファイナンス”の面から考えてみたいと思います。YAHOO!や楽天、ヤマダ電機からクレジットカードまで、今ではあらゆる企業でポイント商法が行なわれています。企業から見ればポイントは直接的なキャッシュではないため、費用を先送りでき、キャッシュフローの最大化(企業価値の最大化)に寄与できます。また、ポイント目当ての購買層を取り込む広告としても使用でき、リピーターを増やす役割も担います。さらにポイントはキャッシュと異なり、ポイントの価値そのものを企業の都合で変えることも出来ます。このように、ポイントは企業にとってはリスクの少ない代替の金融商品なのです。
では、購入者側から見たポイント商法とはどんなものでしょうか?
まず、ポイントが付く時点ではキャッシュバックされませんので、家計の最大化を図ることができない不利な商法です。行動ファイナンス的に言うならば、“機会コストの損失”に該当します。ポイントの付かないお店の方で安く買えるのなら、そのお店で購入すべきだと考えます。一度ポイントが付くと、“注ぎ込んだ費用”が足枷となり、再度そのお店で購入せざるを得なくなるからです。特に有効期限付きのポイントの場合、心理的要因が働き、必要でもないのに商品を購入するといった行動に出ることもあるので注意を要します。ポイントでディスカウントされる場合は、なぜキャッシュで還元しないのだろうと考える癖をつけましょう。
また、ポイントで還元される金額は少額だからそこまで気にしなくても?と仰る方がいるかもしれません。しかし、人間には“小さな数字を無視してしまう傾向”があり、この差が積み重なると大きな金額の差になる可能性もあります。
合理的な消費者を目指すならば、必要なときにキャッシュフローベースで安く買うという超当たり前な行動を起こすことに心掛けましょう。お金持ちの基本は、支出(ディフェンス)を上手くコントロールすることにあるのですから。